ビリーフとは
ビリーフとは、私たちが生きる上で、「自分を守るための知恵」として根付いた無意識の「思い込み」(信念・前提・ルール)です。
ビリーフは交流分析で重要視されている考え方です。
ビリーフは現在の自分にとって良いものと悪いもの両方ある
自分が生きていく上で、何かの制限しているビリーフを「リミティングビリーフ」と言います。
自分が生きていく上で、力を与えてくれるビリーフを「エンパワリングビリーフ」と言います。
ビリーフは「過去の経験」からできている
ビリーフは過去の経験から出てきています。
特に幼少期、
・身近にいた大人(多くの場合は親)が何度も繰り返した言葉や振る舞い
・自分がとても強い感情を感じた時
にこれは生き残るために必要な学びだ、と勝手に思い込み、脳の潜在意識に記憶します。
主に0-4歳までで、生きる上で最も大切なビリーフを習得し、5-12歳の間でその補足となるビリーフを習得すると言われています。
ケース紹介1
例えばのケースを紹介します。
6歳のとき、子供はお母さんにフォーカス(注目)しています。
お父さんもお母さんも仕事をしていてあまり家にいません。
お母さんが家にいる時は、疲れていて、常に無表情です。
お母さんは、自分が何かをねだったり泣いたりしても、無表情です。
子供は嫌な感覚を体で感じます。
子供が笑顔で手伝いをすると、お母さんは「笑顔でお手伝いをするのはとてもいい子だね」という言葉を何度も発してくれます。子供は良い感覚を感じます。
この子は「ありのままでは愛されない」というビリーフを持ちます。
この家で生きるために、無意識に「私はネガティブな感情を出してはいけない。お母さんに嫌われてはいけない」と学びます。
そして、「嫌われないために、笑顔で自分の意見を言わず手伝う」と無意識に決断します。
この子は、「嫌われていけない」というビリーフを持ち、寂しくてもそれを感じないようにして、
常に笑顔の子を演じます。そうして、大人になっても、自分の寂しさや悲しさをちゃんと出すことなく、悲しい時も笑顔を保とうとします。
ケース紹介2
人間関係で不安が繰り返されているケース
(上記の図では上の流れです)
出来事として「上司が咳払いをしながら、自分から目を逸らした」とします。
思考では「上司は私のことをよく思っていないんだ」と思い、
感情では「なんか嫌、怖い」と感じて
行動では「上司と目を合わせない、ビクビクする」となります。
これが続くと「気を使い続ける人生」となります。
ビリーフは通常無意識で、本人は認知できていないのですが、この場合
ビリーフは「ありのままでは愛されない」「嫌われてはいけない」です。
人間関係で良い状態が繰り返されているケース
(上記の図では下の流れです)
出来事として「上司が咳払いをしながら、自分から目を逸らした」とします。
思考では「上司は風邪気味かな。大丈夫かな」と思い、
感情では「(上司に対して)心配だな」と感じて
行動では「上司に大丈夫ですか?と声をかける」となります。
これが続くと「人と穏やかなつながりを感じる人生」となります。
ビリーフは通常無意識で、本人は認知できていないのですが、この場合
ビリーフは「ありのままでは愛される」です。
全てはビリーフから始まる
上記の2つのパターンで分かる通り、同じ出来事が起こっているのに、全く違う思考、感情、行動となるのは、その人の中の無意識にどんなビリーフを持っているか次第なんです。
私たちの思考、感情、行動も全ては自分の持っている「ビリーフ」が発端である、ということですね。
これがビリーフが人生をコントロールしている、と言われる理由なんです。
ビリーフは思考の3万倍の力があると言われています
例えば、「やらなければ」と思考では思っているのに、どうしても行動ができない時、
それはビリーフでは「私はダメだ」を持っているのかもしれません。
「やらなければ」の思考に対して、ビリーフの「私はダメだ」が3万倍の力で引っ張るので、行動を止めるわけです。
本当にそれがすごい力なんです。
ですので、本当の望みを叶えたいとき、ビリーフを変えるところからできるといいですね。
まとめ
こうなりたい、という思いがあるのに、なぜか変われない時は、ビリーフを取り扱うのがおすすめです。
まずはどんなビリーフを持っているのか、を認知することから始めるといいですよ。
体験セッションでは、あなたの人生を制限しているビリーフと、そのためにやることのフィードバックをしています。
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