2022年6月22日(水)はコーチスキルアップのための勉強会でした。
今回のテーマは、
ゲシュタルト療法を学ぶ〜再解釈セッションのスキルをアップする〜
です。
今回は、ふみさんが概要をまとめてくれました。
再解釈セッションとゲシュタルト療法
the answerの継続セッションには、再解釈セッションというセッションがあります。
この再解釈セッションは、全体の8割がゲシュタルト療法の手法を使って行われています。
再解釈セッションは、継続セッションの中でも大きな意味をもつセッションの 1 つであり、このセッションのスキルを上げることによって、クライアントの変化にも大きく影響してくることは明らかです。
つまり、ゲシュタルト療法をより理解することで、セッションスキルアップに結びつけようというのが、今回の勉強会の目的の一つです。
ゲシュタルト療法とは
今回は、ゲシュタルト療法のケース例を読むという事前課題が出されていたので、そちらを読んでから勉強会に臨みました。
まず、内容に入る前に、ケース例を読んで感じたことを、シェアし合いました。
・なんとなく、まどろっこしい感じがした
・自分のことと重ね合わせて感じるものがあった
など、数人の感じたことがシェアされました。
ゲシュタルト療法を用いたセッションは、一見、遠回りしたりしているように感じることもありますが、部分部分を根気よくクライアントから引き出すことで、段々と全体像が見えてくるイメージなのかなと感じました。
ゲシュタルト療法とは、分離したものと対話をして気づきを得ることで統合する心理療法です。
「分離したもの」というのは、他者や、自分以外の物や、自分自身の身体の一部など、自分以外のあらゆるものを指します。
分離したものと対話するのは、見えなかった面を見るためです。
なぜなら人は、一つの面を 見ていると、他方が見えなくなる性質を持ち合わせているからです。
見えなかった面を見ることによって、新たな気づきを得られる、というわけです。
「今ここ」の「気づき」が大事
ゲシュタルト療法では、気づきを大切にしています。
「気づき」とは、「あっ!」「なるほど!」と身体で感じる納得の体験のことを言います。
ゲシュタルト療法は、気づきに始まり、気づきに終わると言われているほど、クライアント自身の気づきが次々と展開されていく過程を辿ります。
また、過去を問題として捉えるのではなく、過去を「今ここ」に連れてきてどう捉えるか、を大事にしています。
コンタクトする
「コンタクトする」とは、意識できていない部分に対して「触れる」「接触する」「接点を持 つ」ことを言います。
例えば、以下の4つの場合などです。
1.抵抗や感情にコンタクト
2.物理的に会えない人や、未完結の状況とのコンタクト
3.未知なるものとのコンタクト
4.新しい、あるいはまだよく知られていない自己とのコンタクト
意識できていない部分にコンタクトし、わかっていくことで、カタルシス(浄化、安心に至る状態)を起こし、次の成長へと向かっていくことができます。
ゲシュタルト療法の代表的な技法
ゲシュタルト療法の代表的な技法は、
・エンプティチェア
・ファンタジートリップ
・ドリームワーク
・ボディワーク
などがあります。
再解釈セッションは、このエンプティチェア技法とヒプノセラピーを合体したものです。
また、ドリームワークもボディワークも、エンプティチェアの技法を使って深めていく技法になります。
再解釈セッションのコツ
続いて、再解釈セッションの大切なことについて学びました。
9つほどポイントがありましたが、その中でも特に重要なのは、コーチ自身の在り方だと強く感じました。
今ここで、クライアントと安心して対話しようとすることで、すでに進化が始まっているということを、常に意識したいと思います。
また、クライアントの非言語の振る舞い(まだ怒りがありそう、言いたいことがありそう、 本当のことを言ってなさそうなど)に気をつけるということも、大事だなと感じました。
さらに、第一人称で現在形を使うようにすることが挙げられました。
それは、クライアントに「今ここ」を体験してもらうためです。
実践ワークをやってみました/気づき
最近モヤモヤしていることをそれぞれが挙げて、ペアになって、エンプティチェアの技法を使ったゲシュタルト療法をやってみました。
コーチ役をやってみて、技法や手順にとらわれて、クライアントへの承認が十分できなかったり、エンプティチェアの目的が十分理解できていないことがわかったりしました。
新たな課題も見えてきましたが、練習を重ねていきたいと思います。