2022年2月23日(水)プロコーチのための勉強会、第4回目でした。
今回のテーマは、先月の勉強会の続きで、
安心土台形成スキルを身につける2~愛着形成・人を動かす~
です。
今回はふみさんが概要をまとめてくれました。
the answerの安心土台形成の柱3つ
前回の勉強会の繰り返しになりますが、the answerが目指す、安心土台形成の柱は、以下の3つです
- 100%安心してもらう
- 一生懸命関心を持つ
- 真のニーズを理解し応援する
the answerでは、略して「安心・関心・ニーズ」と呼ぶことにします。
※これらは「結果にコミットする」ダイエットジムで素晴らしい成果をあげ続けているライザップのビジョンを勉強し、見本とさせていただきました。ありがとうございます。
「誤りを指摘しない」とは?
前回の勉強会の続きです。
「100%安心してもらう」の中には、「誤りを指摘しない」ことという項目があります。
「誤りを指摘しない」は、カーネギーの『人を動かす』でも、最も項目が多いため、the answerでも、信頼関係を構築し、クライアントさんと深く関わっていくために、最も重要な要素であると、解釈しました。
一方で、「誤りを指摘しない」と言われても、ピンとこない方もいるのではないでしょうか?以下に「誤りを指摘しない」とは、一体どういうことなのか、簡単にシェアしますね。
誤りを指摘せず、自ら気づく
さて、いきなりですが、
「誤りを指摘しない」その目的って何だとおもいますか?
それは【こちらが求めていることを得るため】です。
ここで言う「求めていること」とは、良好な人間関係であったり、クライアントさん自身の進化であったり、その他、場合によって様々ですが、互いに幸せをもたらす結果のことを指します。
経験したこともあると思いますが、誰かにいきなり誤りを指摘された時って、相手に対して反発心を感じること、ありますよね。
それは、誤りを指摘されると、失敗したことに恐怖を感じ、いつの間にか、相手への恐怖や反発心に置き換わってしまうからです。
それでは、「求めていること」、つまりは、良好な人間関係や、クライアントさん自身の進化も、得られにくくなってしまうような気もします。
少し残念ですよね。
ですから「誤りを指摘しない」というのは、とても大切だということです。
さらに、私には、
「誤りを指摘しない=間違ったことをそのままにしておく」
というようなイメージがあったのですが、どうでしょう?
私は今回、それが全くの間違いだったことに気づけて、本当によかったです。
私の解釈で言えば、
「誤りを指摘しない」とは、相手のことを想い、想像して、愛のある対話を心がけるということでした。
そして、その対話で、信頼関係を構築しながら、「自ら気づく」を目指すことなのだと。
自らというのは、決して相手のことだけではありません。
コーチ側も「気づかされる」ことがあり、そのためにも「誤りを指摘しない」は、とても重要な役割を果たすのだと感じました。
実際に、「誤りを指摘しない」アプローチとは、どんなものでしょう?
いくつか例を挙げると、以下のようなことです
- 自分が100%合っているとは限らないことを肝に命じる
- 焦って誤りをいきなり指摘しない
- 相手にもそれなりの理由があるかもしれないことを踏まえ、指摘の仕方を工夫する
- 指摘しなくても問題ないことは指摘しない
- 責める感じにならないよう、逃げ道をつくる
以上を踏まえて、以下のケーススタディをしました。
- 約束のセッション時間を5分過ぎても、クライアントさんから音沙汰がない時
- クライアントさんがやると決めたワークを、全くやってくれない時
- ワークで、相手に変わって欲しい望みではなく、「私が~なりたい」という望みを書くようフィードバックするとき
参加者で、それぞれのフィードバックをシェアし合いましたが、中でも特に、
- 質問形式でフィードバックすること
- 自分も間違っているかもしれない視点を忘れないこと
- 言い方を柔らかくすること(「どんな感じ?」を使う)
の3点が、とても大事だと感じました。
一生懸命興味をもつ
相手に興味をもっていることを、相手に伝えるには、月並みではありますが、一生懸命話を聞くことが、大切だということがわかりました。
セッションのはじめの頃は、十分に時間をとって、クライアントさんの話を聞くことが、安心土台形成に重要です。
さらに、表情や頷きなど、態度でそれを示すことも、大事だと思いました。
真のニーズを理解し応援する
真のニーズは、the answerではゴール(目標)とニーズを別物として扱うことにしました。
ゴールとは、欲しい結果であり、クライアントさん自身も認識しているものですが、真のニーズとは、そうとは限らず、コーチ側がクライアントさんの進化のために、把握しておく必要があるものです。
the answerでは、真のニーズは2つに分けてアプローチしていくことにします。
1つ目は、そのゴールを達成したい、クライアントさんのその先の望みのことです。
なぜ、そのゴールが欲しいのか。
そのゴールにたどり着くことで、何を得ようとしているのか。
そこを見て、コーチが適切なサポートをしていくということです。
例えば、ダイエットして、理想の体形になりたいというのは、ゴールですが、
体形のコンプレックスをなくし、堂々として、人前で緊張しないで話したい、というのは、真のニーズです。真のニーズの2つ目は、マズローの欲求6段階説に基づくニーズです。
クライアントさんが、欲求6段階のうち、どの段階にいるのかを見極めて、その段階に応じたニーズを、適切な方法で満たしていくことです。
例えば、第3段階(社会的欲求段階)のクライアントさんのニーズは
とにかく安心したい/愛を感じたい/孤独から解放されたい/集団に属して一緒と感じたい
なので、
コーチは、そのクライアントさんに合わせた安心を考え、繋がりを感じてもらえることに、フォーカスをあてていく、ということです。
もちろん、クライアントさんが、一つの段階だけにいるわけではなく、複数の段階にいる時もあります。
その場合は、コーチは、それぞれの段階に合わせた対応をしていくことが求められています。各段階においいて、意識するポイント、コーチの在り方が明確になっていて、クライアントさんに対してだけでなく、身の回りの人、または、自分自身に対しても、活用していけると感じました。
気づき
私はこれまで、ここまで安心土台形成を踏まえた対話をすることは、そこまで多くなかったように思います。
今日の学びを経て、今後、家族や友人、大切にしたい人に対して、安心土台形成を踏まえた関りをしていきたいと強く思いました。
そして、世の中の多くの人が、このような関わり方を知り、家庭や学校、職場、あらゆる場面で、もっと互いが互いを想い、より良好な人間関係を構築できるようになったら、素晴らしいなと感じます。
頭ではわかっても、なかなか実践となると、難しいこともありそうです。
これから、コツコツと積み上げていきます。